アジアの途上国自立支援の一環として始めたニームGreenプロジェクト。
現地で行う実験の進行状況を記録するためにまとめてみました。

2010年6月9日水曜日

地道につきあえるカンボジア人

カンボジア6月支援で再び訪れたPCO孤児院と実習ファーム。スダウ(ニーム)の葉っぱから抽出した原液を薄めてスプレーする方法を、土壌改良と、農作物(主にフルーツ)の虫除けに提案したのが、前回1月の訪問時でした。
それから直ぐ、 PCO孤児院は、しばらくの間実習ファームに3日に1度通ってスプレーをしていたそうです。また、孤児院内にも畑を作り、そこでも実験をしてみたそうです。

当初は土があまりにも不健康で虫が多かったため、濃度も少々高めに、また頻度も上げてみたのですが、やりすぎてしまった様子。特に野菜の葉が黄色くなってしまったため、フルーツ(バナナ、マンゴーなど)の根元だけに1~2週間に1度撒くようにしたようです。

引き続き、実験を進めるため、今月から再チャレンジ。濃度を薄めて、頻度も下げ、葉っぱではなく根元にまきながら様子をみようということになりました。

5月から、ハートスペースのボランティアスタッフが孤児院に滞在支援をしていますが、今月からは、農業が得意な片山選手が滞在!今がチャンス。ニーム実験も進めていけそうです。

また、孤児院では、2月以降が丁度スダウの種が拾えたようで、大量ではないですが、買い物袋1つ分程度の種を保管していまし
た。保存状況などは良くなかったようですが、提案したことを忘れず、こうした地道な動きについてくるカンボジア人を見るのは、正直なところ、この9年間のカンボジア支援で初めなもので、実験が上手く行くいかないより、こちらの発見の方が嬉しかったです。



孤児院滞在支援の第1号、大山選手がだめもとでも、と植えてみたスダウも芽を出したようで、嬉しいこと続きです。このスダウは、実習ファームの手作り池の周りに植えてみよう!と一同夢を膨らませています。

そして、実習ファームに昨年の春、日本から持参した苗を植樹しましたが、そのニームは順調に育ち、同時期に日本の室内で育てているニームとは比べ物にならないくらい大きくなっています。







残りの種は、子ども達と一緒に核を取り出し、ニームオイルも作り、スプレー実験をしてみる予定です。圧搾機ももちろんカンボジア用に持参。殻や実、ニームケーキももちろん、畑に使います。孤児院滞在支援では、日々の生活支援や日本語学習などもありますので、ボランティア一人でどれだけのことができるか、ですが、地道に、地道に...。
その姿勢を、カンボジア人と分かち合えたらと思っています。

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